在宅訪問管理栄養士の活動紹介
個人で栄養ケア・ステーションを開設し、非常勤勤務や業務委託を通じて訪問栄養指導を行っています。
関西・中国・四国ブロック川田 知子KAWATA Tomoko
いわくに栄養サポート暮らす+
認定在宅訪問管理栄養士を目指したのは、どのようなきっかけからですか?
「何を食べたらいいのかわからない。ノイローゼになりそう。」
7・8年前、慢性腎臓病の方から県栄養士会に入った1本の切実な電話がきっかけでした。
当時は地域で訪問事例はなく、私自身も訪問は未経験でしたが、「放っておけない。何とか力になりたい。」という一心で名乗り出ました。
指示書も病歴も検査データも服薬情報もない中で、まずはじっくりお話を聞いてみようとご自宅へ伺い、一緒に食事のことを考えた時、その方が「食べてもいいんだね。」と微笑んでくれました。
その安堵の表情を見て、「家での食事に困っている人は多いのではないか、誰がその生活を支えるのだろう?」という思いが湧きました。
訪問栄養食事指導の大切さを肌で感じ、困っている人のサポートができないかと考えた時、在宅での栄養管理を学んでみようと思いました
現在は、どのような活動をされていますか?
在宅療養支援病院に勤務していた時、退院後の食事が心配な方が多かったため、在宅訪問栄養指導の導入を提案し、院内の在宅医療への体制づくりに関わり、訪問栄養食事指導が開始となりました。
しかし、訪問栄養食事指導の認知度の低さや介護保険などの制度の壁、病院と在宅を繋げる仕組みの難しさから、必要な支援が届かない現状がありました。
「もっと活動を広げたい。訪問栄養食事指導を知ってもらうために窓口をつくろう!」と決意し、病院を退職して、2026年6月に個人で認定栄養ケア・ステーションを開設しました。
現在、機能強化型在宅療養支援診療所での非常勤勤務や都道府県栄養ケア・ステーションからの業務委託などを通じて、訪問栄養食事指導を中心に活動しています。
特別な宣伝や営業活動はしていませんが、これまでの訪問実績から、地域包括支援センターや病院所属の管理栄養士、リハビリ職、ケアマネジャーの方々などから訪問依頼のお声をいただく機会が増えてきました。
地域全体でつながる在宅医療・介護の連携の輪の広がりを実感しています。
認定資格は、現在の活動にどのように活かされていますか?
在宅訪問管理栄養士の認定資格を取得したことで、医師や多職種の方々に対して訪問栄養食事指導の必要性を自分の言葉で自信をもって伝えられるようになりました。
また、介護保険や医療保険の仕組みをしっかり勉強できたことでケアマネジャーの方やレセプト業務に関わる方にも説明ができ、質問にも応じられるようになり、信頼関係も築けるようになりました。
また、国の施策や医療計画における訪問栄養食事指導の位置づけを学べたことで、私たちが地域からどれだけ期待され必要とされているのかを知ることができました。
それも日々のやりがいに繋がっています。
何よりもよかったと思うことは、家で療養されている方や介護をされているご家族の心に寄り添い、「私にどのようなことができるだろう?!」「この方が本当に望まれていることは何だろう?」と考える引き出しがたくさん増えたことは、管理栄養士のスキルとして大きいと感じます。

これから認定取得にチャレンジする方へ、一言お願いします。
訪問栄養食事指導は多くの課題や難しいこともありますが、学術集会などで同じ志を持つ仲間の活動を知ることは、日々頑張るためのパワーになります。
在宅での栄養のニーズは間違いなくあります。「食」を通して生活を支える仕事は、やりがいと笑顔にあふれています。
しっかりとしたカリキュラムで知識を学び、実践でスキルを磨く。自信をもって地域の未来のために一緒に進んでいきましょう。