在宅訪問管理栄養士の活動紹介
病院と老健施設で栄養管理を担う一方、居宅療養管理指導や通所への訪問栄養指導にも取り組んでいます。
関東・甲信越ブロック鈴木 順子SUZUKI Junko
社会福祉法人緑風会 緑風荘病院
認定在宅訪問管理栄養士を目指したのは、どのようなきっかけからですか?
認定在宅訪問管理栄養士を目指したきっかけは、先に2人の上司が資格を取得しており、私が資格を取得する前から実際の訪問に同行・見学させていただいていたことです。
自宅の環境を瞬時に把握し、自宅にある食材や器具を使用した調理を交えた指導の様子を見学し、自分の知識や技術の足りなさを痛感しました。
同時に、生活の場である自宅での栄養指導の重要性を強く感じました。
訪問栄養食事指導の際、在宅療養者に正しい知識を伝える必要性を感じ、資格取得を決意しました。
現在は、どのような活動をされていますか?
入職当初は調理現場を経験し、病棟栄養管理、外来の個別栄養食事指導から集団栄養食事指導に携わり、患者の栄養管理を中心に行ってきました。
平成17年の介護報酬改定で栄養マネジメント加算が新設された頃から、介護老人保健施設での業務にも携わり、その後、通所利用者の栄養管理に携わっています。
現在、病院では外来栄養食事指導を中心に行い、老健施設では入所者や通所利用者の栄養管理を主に担当しています。
訪問栄養食事指導としては、当院の主治医からの依頼や近隣の介護支援専門員、他の医療機関の医師からの依頼を受け、管理栄養士による居宅療養管理指導を行っています。
また、令和3年4月の介護報酬改定で通所の栄養改善加算対象者への居宅訪問が可能となり、栄養改善加算対象者への居宅訪問も行っています。
日本在宅栄養管理学会認定栄養ケア・ステーションの責任者も務めており、東京都栄養士会が豊島区から受託した短期集中訪問型サービス事業(低栄養改善)にも対応しています。
また、東京都東村山市高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業によるハイリスクアプローチの個別栄養相談も行っています。
認定資格は、現在の活動にどのように活かされていますか?
資格取得後、学会や講習会等に参加し、多くの先生方が作成した症例報告や演題発表から、さまざまな患者の症例を知り、自分が患者に指導する際の参考にさせていただいています。
そのことにより、数多くの知識を得ることができました。その知識等を活かし、複数の疾患を合併した症例や、老々介護で介護力が不足しているなど、より困難な事例も経験するようになりました。
また、長年病院で勤務してきた経験を活かし、入院中と同様の食事療法を居宅で行うこと、入院中の栄養管理を在宅に届ける役割が、私のような病院で業務をする在宅訪問管理栄養士にあると感じています。
在宅療養者の生活環境は個々に異なり、経済力や介護力も一人一人異なります。
医療での正しい情報を伝え、実際に在宅療養者や家族が在宅で食事療法を実践できるように指導すること、在宅療養者個々に合わせた指導へアレンジすることが大切であると考えます。
その結果、在宅療養者が住み慣れた街で最期の時を幸せに迎えられるような支援が可能になると思っています。
資格を取得して知識やスキルを向上させたことで、このような視点で活動できていると思います。

これから認定取得にチャレンジする方へ、一言お願いします。
現在、医療費や介護費を増大させないよう、国の政策として在宅医療・介護が進められています。
在宅や通所、病院や施設など、患者や利用者がどこにいても同じ食事療法が続けられるよう、切れ目のない支援を行っていくことが認定在宅訪問管理栄養士の役割だと思います。
認定在宅訪問管理栄養士の資格を取得し、一緒に患者や利用者の支援を行っていきましょう。