一般社団法人 日本在宅栄養管理学会とは

理事長ごあいさつ

理事長前田 佳予子

 時下、皆様におかれましては益々ご清祥のこととお喜びもうしあげます。理事長を拝命いたしております前田佳予子です。

 この度、日本在宅栄養管理学会のホームページがリニューアルされました。

 本学会は、1996年に在宅訪問栄養食事指導を実践している仲間たちと全国在宅訪問栄養食事指導研究会を立ち上げ24年になります。そして2012年に一般社団法人日本在宅栄養管理学会になりました。

 本会の発足時は、ちょうど医療保険制度に加え、高齢者の在宅医療を支援する新たな取り組みが話題となり始めた頃で、はたして保険制度がなじむだろうかとかまびすしい議論もなされていましたが、日本は、世界に類を見ない規模とスピードで押し寄せる超高齢社会の存在があり、超高齢社会への取り組みとして「地域包括ケア」という新たな概念が登場しました。地域包括ケアは「最期まで自分の住み慣れた地域や場所で」という国民の願いをかなえようと「施設から地域へ」「医療から介護へ」そして「薬から食事へ」と大きく舵が切られ、在宅医療における食事管理の重要性が明確になりました。また、在宅医療の対象者は小児から高齢者と定義され、医療的ケア児の訪問栄養食事指導が年々増加しております。本学会もそのWAVEに乗り、現在、会員数約1900名、賛助会員37社、会員を全国6ブロック分け、事業展開・学会運営しております。コロナ禍等の変化の中で運営できましたのは、ひとえに理事・評議員、会員、賛助会員の皆様のご協力、ご理解のお陰と感じております。厚くお礼申し上げます。

 このような状況を鑑み、広報部では、ホームページがリニューアルされました。学術・研究事業委員会では、12年ぶりに包括的で実践的なテキストブックを発行致します。コロナ禍でも編集員会は学会誌を年3回発行し、特定分野認定制度運営委員会は、Webでの研修会と認定試験を実施し、ほぼ例年通りの結果です。栄養ケア・ステーション推進委員会は、学会の推進モデルとして、東京都に認定栄養ケア・ステーションの設置準備をおこなっております。今後、超高齢者化を迎える日本において、ますます在宅訪問栄養食事指導への期待は大きく、「顔の見える管理栄養士」が求められていると言えます。在宅訪問栄養食事指導を実践する多くの管理栄養士をアウトリーチし、支援致しますとともにさらに学会としての目的は、在宅栄養管理を実施するにあたり、国民への医療提供に必要な知識と技術を習得し、疾病に応じた栄養管理・栄養評価を行う会員ならびにこれらを学ぶ会員に対する教育・指導・支援ならびに研究を行い、情報の発信・提供及び交換を行い。また、会員の資質の向上を計ることにより、療養者や介護者の期待に応えることで栄養改善に寄与することです。

 今後とも会員ならびに賛助会員の皆様方とともに学会の発展に努めて参ります。